7日の予断を許しません

(10月10日)

アンジェロ 春山 勝美 神父
Fr.Angelo Haruyama Katsumi, OFM
haruyama@netvision.net.il

  東エルサレム(キリスト復活大聖堂があるエルサレム旧市街は旧ヨルダン領なのでこのように呼ばれます)は危険度2の「観光旅行延期勧告」から危険度3の「渡航延期勧告」にランクアップされました。どのような目的であれ、行ってはならないと言うことです。ベトレヘムに住んでいるNGOの活動家たちは勧告し従い、西エルサレム(イスラエル領エルサレム)に移動したようです。一昨日、電話連絡を受けを受けましたが、ラジオの放送では「危険度2」でした。しかし、現地時間10日午前11時、ラジオでも「危険度3」にアップされたことを伝えています。一昨年のイラク情勢悪化の時もそうでしたが、在イスラエル日本大使館が引き上げても、私はクストデイア(聖地準管区)の一人として留まるつもりです。

食堂での会話:
 巡礼団のキャンセルや帰国を急いでいる巡礼団の話が話題になったとき、「アンジェロ、どうする?」「私はここに留まります。ここの方が安全だから。今、日本は火山の噴火や地震で世の終わりの様相だから」「納得」どうぞ皆さんも、お気を付けください。

 昨日は巡礼団であふれていた大聖堂でした。しかし、今日はうってかわってまばらです。イスラエルはアラファトが暴力行為を押さえ込むための猶予期間を48時間とし、もし出来なければ、軍事行動をとると警告していました。そのため、混乱をおそれて、帰国を急ぐ巡礼団で込み合ったのかもしれません。この間、ナブラスのヨセフの墓が破壊され、ラビ(ユダヤ教聖職者)が射殺体で発見されました。今朝7時、猶予期間は成り行きを見るため延期されましたが、予断を許しません。

送信前、本部修道院に郵便物を取りに行った帰り、道で知り合いのアラブーカトリックに会いました,そこでの話です。
 ベタニナ(エルサレムからエマウスへの半分の道のり)のフランシスカンの教会が、9日夜、近くのユダヤ人に襲撃され,内部が破壊されました。襲撃された建物は多目的構造になっていて、聖堂,ホール、合宿用部屋、それに、修道院がその一角を占めています。スペイン人の院長,カナダ人司祭(私のコンピュータ友達)、アラブ人の主任司祭が常住しています。修道院は敷地を分割し、そこにアパートを作り,分譲し、アラブーカトリック信者が買い取って住んでいます。