ヨルダン川巡礼

11月13日

アンジェロ 春山 勝美 神父
Fr.Angelo Haruyama Katsumi, OFM
haruyama@netvision.net.il

写真1:イスラエル各地から10月30日、澄み渡る青空の下、キリストが洗礼を受けたヨルダン川巡礼に参加しました。この巡礼は二度目でした。最初の巡礼は7年前、聖地で奉仕するようになった年でした。1967年以来イスラエル軍の基地となったこの地は、10月の最終木曜日、カトリックの巡礼のために開放する慣わしとなりました。(また、オーソドックスのため一月に開放)。

写真2:行列 この日、イスラエル軍が指示し、今は廃墟となったギリシャ修道院前広場に大型バスで集まりました。14台、数えることができました。
(写真1:イスラエル各地から)午前9時、行列が始まりました。先頭はフランシスカン。(写真2:行列)。続くアラブカトリック信者、在住カトリック信者、中南米、イタリアからの巡礼団。(写真3:続行列)。途中、標識だけ残る、フランシスコ会修道院写真3:続行列跡地とギリシャ修道院跡地の間を通り抜けた時はこの地の現実をかみ締めました。(写真4:廃墟の修道院)

キリストが洗礼者ヨハネから洗礼を受けた聖地です。(
写真5:ヨルダン側)。川向こうはヨルダン領です。ヨルダン国旗がたなびき、ヨルダン兵が警備していました。また、この日、ネボ山修道院の兄弟が大手を振って歓迎してくれました。言葉も飛び交いました。しかし、行くことも来ることも出来ない国境という現実がありました。ミサは、この時期、聖地公式訪問中のフランシスコ会総長が司式しました。ミサ中、復活徹夜祭でするように洗礼の約束の更新をしました。(写真6:洗礼の約束の更新)。聖体を授ける総長。(写真7:聖体授与)写真4:廃墟の修道院
写真5:ヨルダン側
私たちはミサを終えると次の巡礼地、誘惑の山に向かいました。そこはジェリコ、パレステイナ自治区です。入るにも出るにもイスラエル軍の検問に時間を取られました。ジェリコも、以前のような活気はありませんでした。前回、ジェリコ遺跡近くのレストランで昼食を取った記憶があるのですが、旅行者が来ない今日日、店は閉まっていました。

写真6:洗礼の約束の更新 誘惑の山修道院はギリシャオーソドックスに属しています。院長は私たちの巡礼を歓迎し、飲み物を用意してくれました。ソフトドリンクに混じって、赤ワインがありました。まさかと思いながら、確かにワインでした。スイートで飲みやすかったです。一人の巡礼者が買いたいとせがんでいましたが、意味を解しない係りの青年は戸惑っていました。

断食で飢えたキリ写真7:聖体授与ストに悪魔が近づき、石をパンに変えろと誘惑した「石」です。
(写真8:パンの誘惑)。修道院のバルコニーからはジェリコオアシスが見渡せます。写真中央の左、茶色の筆跡のようなところがジェリコの遺跡です。(写真9:ジェリコオアシス)。眼下に、繁栄を謳歌していたジェリコを見ながらの40日40夜の断食。悪魔の誘惑を福音書は伝えています(マタイ4.1-11)。(写真10:福音朗読)

写真8:パンの誘惑

写真9:ジェリコオアシス

写真10:福音朗読